ほうれい線へのヒアルロン酸注入|くぼみとたるみの違い、量とリスク
ほうれい線にヒアルロン酸が向く場合と、注入だけでは変化しにくい場合を解説。頬の状態の見方、1cc単位の料金、腫れや血管閉塞への注意、診察で確認する事項をまとめています。
ほうれい線は、鼻の脇から口元へ続く溝や影として見えます。 ヒアルロン酸注入は、くぼみや失われたボリュームを補い、その影を和らげることを目指す治療です。 ただし、頬のたるみや表情による折れ目まで、溝に注入するだけで解消できるわけではありません。 診察では、線の深さに加えて、笑ったときの動きや頬との境目を確認します。
※効果には個人差があります。 使用する製剤や料金は当院のヒアルロン酸施術ページで案内しています。 注入するかどうかは、期待する変化とリスクの説明を受けてから判断してください。
ほうれい線が目立つ理由を分ける
くぼみと頬のボリュームの変化
鼻の脇と頬の高さに差があると、その境目に影ができます。 頬のボリュームが減ったり、脂肪の位置が変わったりすると、同じ照明でも溝が目立つことがあります。 ヒアルロン酸は注入した場所に体積を補うため、どこに不足があるのかを見て使う治療です。 鼻の脇の溝そのものと、頬の支えが不足している部分では、診察で検討する場所が異なります。
頬への注入を勧められた場合は、ほうれい線との関係を説明してもらいます。 顔全体をふくらませることを目的にせず、どのくぼみを補い、どの影の変化を見込むのかを確認します。 部位が増えると使用量や費用も変わるため、希望していない場所まで治療する前提にする必要はありません。
皮膚のたるみと表情による折れ目
頬の皮膚が下がって口元に重なる場合は、注入しても皮膚の余りそのものはなくなりません。 溝を平らにしようと量を増やすと、口元がふくらみ、かえって重く見えることがあります。 笑うときに生じる折れ目も、顔が動くことに伴う形の変化です。 無表情のときと笑ったときで、残ってよい線と変えたい影を相談します。
乾燥で目立つ細かな線が重なっている場合は、保湿などの肌のケアも別に考えます。 化粧品で保湿することと、注入で体積を補うことは同じ作用ではありません。 保湿だけで深い溝を埋めることも、ヒアルロン酸だけですべての肌悩みを解決することも期待しないようにします。
ヒアルロン酸の製剤と必要量の決め方
美容医療で注入するヒアルロン酸製剤は、体内にもあるヒアルロン酸を材料にしたゲルです。 製品によって性質が異なり、同じ名称の成分でも、化粧品やサプリメントを使う場合とは用途が違います。 医師は皮膚の厚さ、注入を検討する場所、求める形に合わせて製剤を選びます。 患者自身が硬さや量を決めて持ち込む治療ではありません。
必要量は、溝の長さだけでは判断できません。 左右差、鼻の脇のくぼみ、頬のボリューム、過去の注入物の有無によって計画が変わります。 片側が深くても、左右に同じ量を入れればそろうとは限らないため、片側ごとの予定も確認してください。
一度で溝をなくすことを求めると、注入し過ぎにつながるおそれがあります。 初回に目指す変化を決め、腫れが落ち着いてから不足を評価する場合もあります。 追加するときは、その時点の診察と費用の説明が必要です。 他院で注入を受けたことがあれば、製剤名、時期、量をわかる範囲で伝え、記録が不明なことも隠さず相談します。
ボトックスとの違い
ボトックスは神経から筋肉への伝達を抑え、対象の筋肉の動きを和らげる治療です。 ヒアルロン酸のように溝へ体積を補う作用はありません。 ほうれい線が気になるからといって、口元の筋肉にボトックスを打てば同じ目的を果たせるとは限りません。 口元の動きを抑えることで表情や口の使い方に影響する場合があるため、しわの位置だけで選ばないようにします。
皮脂や浅い小じわを対象にするマイクロボトックスも、深い溝を埋める施術ではありません。 気になるのが肌表面の状態か、立体的なくぼみかを分けると、診察で希望を伝えやすくなります。
1cc単位の料金と治療全体の費用
当院のヒアルロン酸は自由診療です。 2026年9月6日時点の公開料金では、次の製剤を1ccあたりの価格で案内しています。
| 製剤 | 料金の単位 | 税抜料金(税込料金) |
|---|---|---|
| ニューラミスのボリューム、ディープ、ライト | 各1ccあたり | 30,000円(税込33,000円) |
| ジュビダームビスタのボリフト、ボルベラ、ボリューマ | 各1ccあたり | 50,000円(税込55,000円) |
1ccは体積の単位で、1mLと同じです。 「ほうれい線の治療一式」や「左右1回分」の価格ではありません。 この表は当院の製剤別料金を示しており、掲載するすべての製剤が全員のほうれい線に適しているという意味でもありません。
見積もりでは、製剤名、合計の使用予定量、注入する部位、麻酔や針などの別料金の有無を確認します。 予算の上限があれば、診察の初めに伝えてください。 初回の量が少なければ後の費用も少なく済む、という関係ではないため、再診や追加時の扱いも聞いておきます。 最新の価格と取り扱いはヒアルロン酸の料金表を参照してください。
施術直後の変化と経過の見方
注入直後は体積が増えるため形の変化を確認できますが、腫れも混ざっています。 当院では1〜2週間後をなじみの確認目安として案内しています。 内出血や左右の腫れ方によって見え方が違うので、鏡で気になっても、自分で押したり揉んだりして修正しないでください。 腫れが落ち着く時期には個人差があります。
赤みや腫れ、痛み、内出血のほか、凹凸やしこり感が生じる場合があります。 当院の施術概要では、内出血は1〜2週間程度、凹凸感やしこりは2週間〜1か月程度が目安とされています。 この期間は様子を見続けてよいという意味ではなく、悪化する症状や心配な変化があれば早めに連絡します。
持続期間は製剤、注入部位、量によって異なるため、ほうれい線全体に共通の月数としては示せません。 次回の注入も、一定期間が来たら自動的に行うものではありません。 以前の製剤が残っている可能性を含めて診察し、追加する必要があるかを判断します。
血管閉塞のリスクと受診が必要な症状
ヒアルロン酸が血管に入るなどして血流が妨げられると、皮膚への血液の供給が不足することがあります。 この血管閉塞は、頻度が低くても見逃せない合併症で、皮膚の壊死や視力障害につながるおそれがあります。 注入後の通常とは異なる強い痛み、白っぽい色や青紫色への皮膚の変化、見え方の異常は、速やかな診察が必要です。 FDAも注入後に直ちに受診すべき症状として注意を促しています。
こうした症状があれば、施術した医療機関にすぐに連絡してください。 視力の異常など急な症状があり、連絡がつかない場合は救急受診を優先します。 次回の予約まで待ったり、自己判断でマッサージしたりしないでください。 施術前に、診療時間外を含めた連絡方法を確認しておきます。
感染や遅れて起こる腫れ、しこりなどもあります。 ヒアルロン酸を分解する薬剤で修正を検討できる場合がありますが、合併症をすべて解決できる保証はありません。 溶解薬にもアレルギーなどのリスクがあるため、「溶かせるから多めに入れてよい」とは考えないようにします。
診察時に伝える病歴と希望
当院では、妊娠中や授乳中、妊娠の可能性がある場合などに治療を控える案内をしています。 注入部位の感染や皮膚の炎症、アレルギー、自己免疫疾患、ケロイド体質、血液を固まりにくくする薬の使用についても事前に申告します。 薬を自分で中止せず、処方医と施術担当医に相談してください。
製剤名と国内承認の有無、今回の部位への使用が承認範囲かも確認します。 未承認の製剤や承認範囲外の使用の場合は、入手経路、国内承認品による選択肢、救済制度の対象となるかなどの説明を受けます。 これらは製品や使用方法によって異なるため、「ヒアルロン酸」という成分名だけでは判断できません。
相談では、笑ったときの自然な折れ目は残したい、口元をふくらませ過ぎたくないなど、希望する変化の範囲を伝えます。 施術を見送る選択肢も含めて、ヒアルロン酸の施術内容と注意点を医師と確認してください。
参考文献・出典
本記事は以下の公表資料を参照し、当院の診療経験を踏まえて医師が監修しています。
よくある質問
Q. ほうれい線にはヒアルロン酸を何cc入れますか?
溝の深さ、左右差、頬の状態、既存の注入物によって異なります。1ccで両側を治療できるとは限らず、診察で部位と量を決めます。
Q. ほうれい線は完全に消せますか?
完全に消すことは保証できません。表情でできる折れ目や皮膚のたるみも関わるため、注入で変化が見込める部分と残る部分を診察で確認します。効果には個人差があります。
Q. 施術直後に仕上がりを判断できますか?
直後から形の変化は見られますが、腫れが混ざっています。当院では1〜2週間後をなじみの確認目安として案内しており、気になる症状があれば予定を待たずに相談してください。
Q. ヒアルロン酸を溶かせば完全に元に戻りますか?
分解する薬剤で修正を検討できる場合がありますが、元どおりになる保証はありません。溶解にもアレルギーなどのリスクがあり、診察が必要です。
この記事で紹介した施術
ヒアルロン酸
ボリュームや輪郭の調整を目的に、1cc単位で検討する注入施術です。
通常 30,000円/cc(税込33,000円/cc)
※ 上記施術のうち「ヒアルロン酸」は、医薬品医療機器等法上の承認を受けていない国内未承認の医療機器・医薬品を用いた自由診療です。主要な欧米各国で承認されていないものは、安全性等に係る情報が不足しており、重大なリスクが明らかになっていない可能性があります。また、万一健康被害が生じた場合でも、医薬品副作用被害救済制度等の国の救済制度の対象外となります。入手経路・国内承認品の有無・海外の安全性情報などの詳細は、各施術ページの説明またはカウンセリング時にご確認いただけます。
不安な点は、医師に直接ご質問いただけます
記事を読んでくださりありがとうございます。痛みやダウンタイムなど気になる点は、無料カウンセリングで医師が一つひとつお答えします。どうぞお気軽にお声がけください。カウンセリングのみのご参加も歓迎しております。


